途中鳳の酒屋「きおか」へ寄り道したってのもありますが、地道だけやと白浜もそれなりのドライブですねぇ。
大阪の自宅を出たのが9時半で白浜温泉の白良浜前に着いたのが3時。
帰り道は使えるだけの高速を使ったら朝の7時45分に白浜を出て、10時10分ぐらいに家に着きました。
高速の単調な道をぶっ飛ばすと気分的には時間以上に短く感じて、あっちゅう間でした。
それに引き替え地道をマイペースに走るとエライ遠いとこまで走った気になりますわ。
特にここ数年高速が南部ICまで延びて走らなくなった区間は懐かしかったです。
私が学生の頃(10〜15年前)は広川ICあたりでよく降りてた記憶があります。
走ってて、昔みんなで遊びに行く時に広川ICの先の由良って駅で和歌山の友達を拾ってドライブを続けたことを思い出しました。
和歌山市を越えると阪和道は長いトンネルがこれでもかってほどありますが、地道やとうねうねと山を越えていくからえらく雰囲気がちゃいますわ。
時間に余裕がある時は、やっぱり地道が好きです。自分がどれくらい離れたトコに来たかが体の疲れなんかで分かるんがええですわ。
ここ何回か白浜で車内泊する時は、白良浜のすぐ前にある無料の駐車場を使ってました。
今回もそこに車を止めようと思って、現場に着くとなんとその場所が時間貸しになってました。
それも30分200円というかなりのハイレート。
「あっちゃ〜、このまま大阪へとんぼ返りか?」
なんて恐ろしいことも頭に浮かびました。とりあえず白浜温泉の中をチェックすることに。
少し離れたとこに「崎の湯」という外湯があってその近所に無料の駐車場を発見。
ゴールデンウィーク前で街は割と空いてたから、夕方から朝までやってたら止めても迷惑にならんように感じました。
それでホッとしたんで、せっかく見付けた崎の湯に入ることに。
文字通り海ッぺりに突きだした露天温泉でした。
簡単な脱衣スペースと湯船が二つあるだけの簡単な外湯でした。
ただし湯船は1つ閉鎖されててこの日は1つだけ湯が張ってありました。
他に人がおったんで写真は撮りませんでしたが、海のすぐそばやからなかなか良かったですわ。
本来は歴史のある温泉やと思うんですが、どうも最近に改築?したようでコンクリで固めたような石垣の雰囲気はちょいマイナスですかね。
まあシンプルで変に整えてはないんでイヤではなかったですよ。
塩味のしっかりするお湯で風呂上がり後もながいこと体が温かかったですわ。
*「崎の湯」
営業:8:00〜17:00(通常)
料金:300円
定休:毎週水曜日
シャンプーなどの備品、蛇口、シャワー等の設備無し。
基本的にはお湯に浸かるだけがええかと。
前回までは白良湯だけしかいってなかったんですが、白浜は6つも外湯があるそうなんで、次回はまた別のにも行ってみたいもんです。
お風呂に入ってから、さらに車を置き場所探しへ。
結局最初の白良浜の近くで迷惑を掛けることもなく無料で止められるところを発見。
夜は白良浜のすぐ近くで飲む予定やったんで近所に場所が見つかりホッとしました。
前回行ったのは10月でシーズンオフやから止めたトコが無料やったんですかねぇ。
一応場所は見つかったんですが、前回まで止めてたトコの方が空いてたんで気兼ねせんで良かったですわ。
これからは通年で有料なんかが気になります。
寝床が確保出来たんで車内でしばらく新聞読んだり、本を読んで時間つぶし。
昼メシがうどんだけで軽かったから割と早いこと腹が減りました。
晩メシはずっと行こうと狙ってた寿司屋さんへ。
白浜の地元の人もここぞって時に行く有名店「幸鮨」へ行くことに決めてました。
白浜に行くたび寄ってるバー「九十九(HP)」のマスターもええ店やというてはりました。
お店に入ったのは6時前でしょうか。
ゆったりとイスを置いたかなり長めのカウンターに小上がり席もいくつか。
2階にも宴会部屋があるようでした。
2階ではすでに宴会が始まってるようでしたが、1階はまだお客さんゼロ。
口開けのせいで余計にそう感じたのかもしれませんが、ピシッとした雰囲気でした。
ちょうど老舗のバーに入った時に感じるような締まった空気がありました。
観光地でちょっと大きめの料理屋に入るとどこかカジュアルな雰囲気を感じることが多いんですが、かなり違ってました。
私は大阪でもちゃんとした寿司屋にあんまり入ったことないんですが、私が行ったことあるなかにはない格みたいなモンを感じました。
カウンターは3人で回してて、年配の大将、脂の乗った片腕格、若めの職人さんって感じでした。
カウンターの端に座ってまず1杯目はビールを。風呂の後我慢してたからメチャウマでした。
寿司を食べる前になんかアテが欲しくて、前に立ってた中堅の料理人さんに相談しました。
どこからですか?と聞かれて大阪と答えるとすぐに返ってきたことばが、
「もち鰹を食べはるのがええと思います」
って答え。もちカツオって言葉は聞いたことなかったんですが、内心ちょいと残念でした。
どうせやったら地元でしか食べられへん地魚のお造りでも貰おうと思ってたからです。
しかも私はカツオ自体がそんなに好きではないんです。年に何回は食べますが、わざわざ食べたいと思うほどではないんです。
でも気合いの入った板前さんが勧めてくれたから食べてみることにしました。
私はその鰹を知らんかったから、料理をしてはる間に
「モチカツオってのは、そういう種類の鰹があるんですか?」
って聞いてみました。するとキッパリとした口調で
「食べてもうたら分かります」
との答え。
横柄にならんギリギリの口調やったんで、私のような細かい味の違いの分からんヤツでも大丈夫かと心配しながら料理を待ちました。
勝手にタタキを想像してたので、ちょいと意外でした。
食べてみた感想は、スゴイ衝撃でした。
カツオって言われて出てきたのに、それが信じられんような味でした。
私のカツオに対するイメージは身が柔らかくて、独特のクセがあるってもんでした。
ところがこのモチカツオは、正に「餅」のようなカツオ。
嫌な血の臭いもなく、ネットリとした独特の歯応えがありました。
正直にびっくりしたって感想を伝えると、板前さんがこの魚のことを教えてくれました。
・このへんで獲れるカツオ100匹のうちで日によるけど5匹くらいしかない日がある。
・そういうちょっと他とちゃうカツオが港に夕方に上がってすぐに手には入ってこそこんな味になる。
数時間しかこの「もち」状態は続かないから、入荷があっても遅い時間のお客さんは食べられへん。
・ここ数日は海の状態が悪いこともあって全く入荷がなかった。
・この日は1隻だけ出漁してその舟から上がった数少ないヤツを仕入れた
もち鰹として食べられる時間が短すぎるから、大阪なんかで食べるのはほぼ不可能やろうってことでした。
あと、高知なんかは鰹で有名やけど、漁船の規模が大きい分遠い海まで漁に行く。
そうなると帰港まで時間が掛かるから全くモチカツオが上がらんそうですわ。
白浜周辺やと漁の場所が近くて短い時間で戻るから手に入るんそうです。
先ほどちょいと検索してみると海辺の地域ではかなり広い地域で食べられるようですね。
特に浜松の人は春のもち鰹に並々ならん食欲を示すそうですわ。
「もち鰹あります」
ここ数年、行きつけの割烹でなんどかマグロを食べました。
マグロってのはただの赤身やって思ってたのが、ええモンは産地によって個性があるしかなり旨いもんやと実感するようになりました。
今回のカツオも、今までの自分のイメージをガラッと変えるものでした。
食べモンって知ってるつもりのモンでも奥が深いですねぇ。
ましてや各地方の特定の時期にだけ食べるモンなんかまだまだ経験さえしてないモノがあるんでしょう。
元々は海外旅行好きやけど、最近は国内旅行のオモロさに気付くことが多いですわ。
幸鮨では、ネタの8割ほどが近隣の港で上がるモンを使こうてはるようです。
白浜のあたりでもそれだけ色んな魚が捕れるってことなんですね。
カツオ以外には若竹煮を貰いました。お寿司屋さんの煮物って割烹なんかより濃いイメージでしたがここのはすごくあっさりでした。
アテの後は「おまかせ」で1カンずつ握って貰いました。
何を食べたか一つ一つは覚えてないんですが、小ぶりで上品なお寿司ばかりでした。
多くの握りに「仕事」がしてあってちゃんとしたお寿司を堪能しました。
一通り出してもらってから、巻物が欲しくなって瓜かなんかの醤油付けを細巻きで1本。
最後に手巻きで梅しそを貰いました。
飲みモンは生2杯に2合のお酒を燗で2本。
以上でお会計は11000円ほどでした。
私が普段行くお寿司屋さんの値段のレベルからみるとかなり高めです。
でも私の中のコストパフォーマンスの基準では満足でした。
店の雰囲気や職人さんの仕事、受け答えを含めた対応なんかも考えたら決して高いとは思いませんでした。
そもそも私の場合白浜に1泊して使った総額という見方をしたら安い位ですわ。
しょうもない宿でも下手すると15000円くらい取られますよね。
そう考えると夕食に旅費の全てをぶち込んだと思えば大満足ですわ。
ちなみに特上のにぎり盛り合わせは3500円やからそういうのと組み合わせたらもうちょっと安くは済みそうですし。
<参考>
*味に幸あり「幸鮨」:ウェブサイト
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町1405−15
電話:0739−42−4027
営業:11:00〜14:00 16:30〜22:00
定休:火曜日
駐車場 無料10台
晩メシの後は、白良浜で夕日の最後の明るさを眺めてちょいと休憩。
ちょうど7時を回ったんでお待ちかねのバー「九十九(HP)」へ。
今回で3回目やと思うんですが、毎回ええ時間を過ごせるんで3回目にして自分の中では馴染みの店って気分。
マスターも顔を覚えてくれてはって常連にはなりようがないけど、一応イチゲンの客からは脱出した感じです。
前回は美味いケーキをご馳走になったり、今回は幸鮨に行くからあんまりよう飲まんと思ったんで初めてお土産を持っていきました。
それが一本前のネタに書いた「きおか」のグラッパ。
どっちにしようか迷った末、ナイアガラの方をお渡ししました。
九十九のマスター古久保さんはお店に置くモノをすごく吟味してはります。
自分が絶対にコレやと思えるモンだけをお客さんに責任を持って勧めるって感じでしょうか。
そんなマスターのスタンスやと「きおか」のご主人の熱さが伝わるんちゃうかという気がしました。
たださすがというか、なんというか。
お店に置いてはるお酒の数はかなり少ないに、お持ちしたグラッパを作ってるカタシモワインフードの「かたしも本ぶどう」を使ったヤツを置いてはりました。
そんなわけでお土産としてのインパクトはやや薄かったかもしれません。
この日もマスターお気に入りのグラスを色々見せて貰ったりとええ時間を過ごせました。
ゴールデンウィーク中の白浜はかなり混むようなんで、それが終わった頃にでもぜひ嫁さんも連れて行きたいですわ。
九十九を出てから、ふと気が向いて〆のラーメンを食べることに。
入ったのは前から気になってたこんなお店。
幸鮨や九十九のある銀座通りの海側の入り口あたりにあります。
むちゃくちゃ年季の入った店構えで、毎回目に止まってました。
中に入ってみると店構えに輪を掛けて年季の入った店内でした。
かなり高齢の女将さんが一人でやってはりました。
何年前の旦那さんが生きてはる頃は寿司を出したりして料理屋やったけど、今は自分一人やからラーメン専門やと。
白浜の変化やらなんやらを話してくれはったんでオモロかったですわ。
仕事せんかったらやることないから続けてるってなことを言うてはりました。
近所の買いモンでも足がお悪いせいか大変やってのに、商売を続けはるのに頭が下がりました。
ラーメン作りは直接見えない奥まったトコでやってはりましたが、ちょいと危なっかしい気配でした。
思った以上に時間が掛かって出てきたラーメンはこんなんでした。
いつものことながら味の分析なんて芸当は出来ませんが・・・。
地元でずっと商売をやりながら街を見続けた人の話はやっぱりええモンですわ。
ラーメンの味以上に、女将さんとの会話が値打ちでした。
次の日の朝には車を止めたとこからすぐの「白良湯」が7時からやったんで開いて少しした時間から朝風呂へ。
地元の人で朝からかなりの賑わいでした。ときおり耳に入ってくる和歌山弁の訛りを楽しみながらゆっくり風呂に入りました。
というわけでちょいとドライブに行っただけの白浜でしたが、なかなか充実してました。


モチ鰹って言い方は結構広い範囲で使ってますよ。
自分の知るところでは、湖西(浜名湖の西)漁港でも
えて吉さんのご指定のような鰹のことをそう呼んで
ました。
前にそこら辺で飲み歩いているときの感じでは、魚に
うるさい店でないと置いてなかったような気はします。
先日は「素敵な」お土産をわざわざありがとうございました。
いただきました「大阪グラッパ」はあの日の夜早速頂きました。仕事終わりの心地よい疲れの体に、心のこもった味が体中にしみわたりました。
今回もたのしいお話がたくさん出来て嬉しかったです。まずはお礼まで。
> モチ鰹って言い方は結構広い範囲で使ってますよ。
本文中のリンク先で知ったんですが九州から関東にかけて使うところは多いようですね。
私は今回初めて知りました。
土地ごとにまだまだ知らない美味しいモノがあるんでしょうね。
おはようございます。
わざわざコメントいただきありがとうございます。
グラッパは同じメーカーのをすでにお持ちやったんで、お渡ししようか迷いました。
喜んでいただけて押しつけた甲斐がありました。(^^;
マスターのおかげでとても楽しい夜でした。
またいつか寄らせて頂きますね。