地元の駅前(御堂筋線昭和町駅)にある「だるま寿司」というんですが、行き始めてまだ1年も経ってないかと思います。
店のことは4〜5年前から気になってたんです。
でもなかなか店に足を踏み入れる勇気がないまま時間が経ってました。
私は割と知らん店に飛び込みで入るのが好きな方です。
店構えなんかからピンと来るモンある店になんの情報もなく入るのが楽しいです。
特に旅先では、極力ガイドに頼らんと自分の鼻を頼りに開拓してます。
飲食店で一人で飲み食いするのも平気なんですが、そんな私が唯一尻込みするのが”寿司屋”。
まず寿司屋って同じモノを食べても値段の差が激しすぎるような気がするんです。
冷凍か、養殖物か天然物か、一流の産地かどうかで例えばエビ一つ取っても10倍くらいの開きが出る気がします。
雑誌なんかでは盛り合わせの値段が出てたりしますが、これがまたさっぱり当てにならん。
上にぎりが3000円の店2軒を較べても、カウンターでアテ1〜2品と握りを適当に何品か握ってもらうと、すごい差が出る可能性があるように思います。
バーなんかでも多少似た部分はあるんですが、個人的には寿司屋の方がもっと”怖いトコ”のイメージがあるんです。
そんな私が勇気を振り絞って(そこまで大袈裟やないですが)この「だるま寿司」に行ってみると、初回はか〜なり怖い店に映りました。(^ ^;)
まずお店はカウンターオンリーで7〜8人も入れば一杯。
そのカウンターの中に立つ大将がまた怖い系の面構え。
若い頃は柔道をかなり本気でやってたそうで、ガタイがまたゴツイ。
そんな大将の立つカウンターの前に、ネタケースなど目に見える食材は一切なし。
カウンターとツライチでまな板だけが見えるスタイル。
寿司屋に対して怖く感じるのが、注文の仕方が悪いと怒られるんちゃうか?バカにされるんちゃうか?ってのも一つ。
例えば、魚の冊を見てもそれが何か分からんかったり、時季ハズレのモンを言うてしまうんちゃうかとか、ネタを選ぶ順序で無知がバレるんちゃうか?なんて思うわけですわ。
私は正直いうて魚のことは全く、じぇ〜んじぇん詳しくないです。
だから余計にそう思うのかもしれませんね。
そんな無知なヤツでも、ネタケースがありゃ指さしで行けるからちょいと安心。
そんなんもない店で大丈夫かぁ〜と思ってると、メニューを見せてくれました。
そのメニューがこんなんですから、一見でしかも寿司屋ビギナーはビビリますわ。
値段の全く書いてないメニューです。
毎日その日に仕入れたネタで書き換えてはります。
この手の値段もないメニュー、ネタケースなしの店、皆さんは平気ですか?
高級寿司店の記事なんかを読むと、えらく格式張って?こんなんもあるようですが、私みたいなんが行くとこじゃ少ないですよ。
1回目は嫁さんと行ってましたが、かなり用心しましたモン。
まあよく店内を見回すとカウンターの内側の壁の一番上にははめ込みのメニューが並んでました。
端から値段順にネタの名前が並んでるヤツです。実際今はほとんど変えてないと思いますが、そこを見たらムチャではなかったので一応安心。
それでも多少はまだ用心をしながらオーダー開始。
すごく新鮮に感じたのが、既に書いたようにまな板がカウンターの一番上とツライチな点。
大将の仕事ぶりが丸見えなんです。で、その様子を眺めて私は一目惚れ。
体はゴッツイ大将なんですがやりはる仕事が素人目で見ても、冴えてるし丁寧なんですわ。
寿司屋って店によると”勢い”ばっかりで食材の扱いなんかが雑い時がありますよね。
ここの大将、リズム感あるし繊細な仕事しはるんですわ。
食べやすいように細かい包丁を入れたり、握ったモンにちょいと仕上げのひと手間掛けたり。
出てくる寿司もスッキリしててわたし好み。
ネタがデカイばかりなんは苦手なんで、小ぶりでバランスの良さがええなぁと。
怖いかなぁと思った大将なんですけど、しゃべってみたらごっつぅ愛想ええし気のええ人でした。
聞けば魚のことなんかも教えてくれるし、それ以外のアホ話にも乗ってくれるし。
魚に詳しくないのを隠さんと色々聞いてると、ネタに対するコダワリもかなりモンでした。
ええネタが仕入れられた時の話を嬉しそうにしはるのを聞くと、ホンマの職人なんやなぁとも感心してしまいました。
職人ってのはやっぱり金儲けの前に自分の仕事への満足感を大事にしはりますよね。
そういう人が嬉しそうに「今日のコレコレは、旨いでぇ〜」なんて言うと食べてるこっちも余計に旨く感じますわ。
初回に行ったときは私はかなり用心して高そうなモンを除けて頼みました。
ところが、嫁さんは後半になって暴走。
トロに車エビのおどりってなナンボ取られるか分からんモンを言いやがったんですわ。
初回ってことで、ちゃんとたっぷりの現ナマを握って行ってましたが、横で見てると気がきやなかったですわ。
でもお勘定は意外と安かったんです。
2人でそれなりに飲み食いして15000円は行かんかったかと。
うちは小食ですが、食べたもんの質とレベルから見たら2万くらいは覚悟してましたもん。
その後何回か一人でもいってますが、私がまずアテ1品とビール、日本酒を3合ほどと寿司を食べて8000円までですかね。
上に写真を載せたメニューは一番最近に行ったときですが、この日はノドグロの塩焼きがあったんです。
ノドグロは高級魚のイメージがあるから、カッコを気にせんとナンボって聞いたら、半身で2000円ほどでした。
私にはちょいと贅沢なアテでしたが、この日はノドグロを行ってしまいました。
そのせいでいつもよりちょっぴり掛かったかもしれませんが、それでも1万は行きませんでした。
だるま寿司は大将が一人でやってはることもあって、寿司以外のツマミはそんなに多くないです。
その分、あんまり食べ過ぎてないのかもしれませんね。
安い回らん寿司屋と較べると僅かには高いかもしれませんが、今まで行った数少ない高い店と較べてもここの満足度は高いですねぇ。
コストパフォーマンスのバランスで行けば、私には大満足です。
お勘定をすると毎回”(満足度と較べたら)安かったなぁ”と思ってます。
最近は一人で落ち着いてじっくりと飲み食いしたい時には、以前から行ってる割烹かこのだるま寿司にすることが多いですね。
天王寺から昭和町まで一駅ですので、大阪の南部で飲み食いしはる人にはオススメしときます。
寿司をつまみだすとカメラを撮ったりしたくないんで、料理の写真はナシです。
興味が出た人は、ぜひいっぺんお店に行ってみてくださいね。
*「だるま寿司」:参考ウェブサイト
住所:大阪市阿倍野区阪南町1−46−26
電話:06−6621−1846
営業:17:00〜1:00AM
定休:日曜
*店構えもちょいと入りにくいですかねぇ・・・・。