この日は、結婚記念日の祝いに出かけました。結婚記念日は、正確には10日ですが、その日はお店が休みやから前日に出かけました。
結婚式の日を決める時に、忘れにくいし、毎年祝うやったら休みの日がええやろと10月10日に式を挙げました。すると何年も経たないうちに、ハッピーマンデーでしたか、3連休を作るために体育の日が変更になりました。
ヤラレターって感じですが、今は体育の日がある3連休を結婚記念日やと勝手決めてます。
この前の土曜日は、今年最大級の台風が本土上陸するなんて言われてました。
結局、大阪には上陸しなかったんですが割烹Hは大変な状態でした。
というのも、台風が来ると分かってから何軒もの予約のお客さんからキャンセルが入ったんやそうです。大将は仕方なく、仕入れの量をグッと抑えたそうです。
すると、昼頃に台風が大阪を逸れると分かると、新規に予約がドドッと入ったそうです。
私らは開店と同時に店に入ったんですが、3組ほどすでに予約で席が埋まってました。
その後も予約なしのお客さんが来て、すぐに店は埋まってしまいました。
大将曰く、食材の在庫がギリギリやってことでした。おまけに厨房は大将一人でやってるのに一時にお客がかたまる始末。そのせいで、中はちょっと戦場みたいになってました。
今回は、記念日ってことでちょっと奮発。
いつもは頼まない”上等しょうゆ”をお願いしました。
この醤油だけが単独でお品書きにあります。ちなみに値段は150円。
この醤油は、関東の醤油屋さんに原料費を先払いして、1年分を発注するんです。
秋に入ったヤツが売れるまでだけメニューに載るってモノです。
ちなみに今年は、まだ去年のヤツが残ってたそうですが、やっぱり新しいモノは香りが全然ちゃうってことでした。
値段的に150円なんて、大したことが無くてもやっぱりちょっとした贅沢やと思ってます。だからいつもは頼まないようにしてて、なんかの時にだけ頼みます。
日本酒の大吟醸でも特別なヤツやと思ってくれたらええと、謙虚な大将が言うだけあって、私みたいに舌が鈍いモンにでも、”特別”やって分かるモノです。
そのまま舐めると甘みと大豆のええ香りが口に広がります。まったく刺激がなくて醤油自体が飲めそうな気になります。
私はこの醤油の時は、お造り以上に、そこに添えられたツマの大根が楽しみです。
大根にちょいとこの醤油をつけると、醤油の旨さがえらく分かりやすなります。
さて、今回食べた肝心のお料理です。
ちょくちょく果物の突き出しがあります。
なんで、村雲って付くのかは、大将がお忙しそうやったんで
聞きませんでした。
すり身とキクラゲで作ってるようでした。添えられてるのは芽ネギでした。
添えられてる葉っぱは、キンジソウ(金時草)(HP)とのことでした。
スイゼンジナ(水前寺菜)という名前でも呼ばれる植物のようです。検索すると「加賀野菜」として、主に金沢で栽培されてるようです。
夏場にもこのお店で出ることがあるんですが、全く別の料理かと思うほど風味が違ってました。
大将曰く、「同じ素材で別の料理みたいになるから料理人にはありがたいですわ」ってことでした。
京都の”大原女”が頭に乗せて売っていた芝を「大原木(おはらぎ)」というそうです。そこから、色んな食材を束ねた料理にこの名前が付くそうです。
紫芋は、「パープルスウィート」という種類だそうです。
巻き玉子ってのは、魚のすり身を玉子で巻いたモノで、1700年頃の料理書に出てくる料理だそうです。
濃いめの味で、旨味がしっかりとあるんで日本酒がよう進みました。
上げられた饅頭を割ってみると、中はざくっとほぐされた鯛の身とこちらも荒く崩された栗がたっぷり。
ようこんなザクっとしたモンが綺麗にまとまるなあって思いました。
それぞれが細かすぎず、風味がしっかり出て旨かったです。
二人で好きに飲んで食って、上等の醤油もお願いして会計は12800円でした。
10日で結婚して丸7年が経ち、8年目に入りました。
ビリーワイルダーの映画のように、7年目の浮気なんてこともありませんでしたのでこれからも二人で仲良うやって行きたいモンです。
(04.11.13 訂正)
焚き合わせの”おはらぎ”を小原木と誤って表記していました。
11.12 割烹”H”の大将からご指摘いただき”大原木”に訂正しました。
私は、元々、調味料を過剰に使わないタイプなのですが(多分、これって、玄米菜食に傾倒していた父の書棚に並んでいた数百冊の本の影響かと思います)、でも、このお醤油は丸みがあって美味しそうですね。
あ、そういえば、高校の時の友人の一人に醤油蔵のぼんぼんがいました。また、買いに行こうかなあ・・・。
私は、調味料類は基本的に安モンしか
使わんので、さすがに違いが分かりました。
大将は、旅先では酒蔵と醤油蔵によく
行くけど、まだこの醤油以上のヤツは
巡り会ってないそうです。
ほんとに丸い優しい味でした。
すてきな記念日を過ごされたようで何よりです。
お料理はもちろんですが、お醤油とってもおいしそうですね。
私の両親は九州の宮崎県出身なのですが、醤油を「あだがらい」といってあまり好みません。
そんな親に育てられたせいか、私も醤油味はどちらかというと苦手なのですが
「飲めそうな」お醤油なんて、すごく興味が湧きました。
お祝いの言葉ありがとうございます。
「あだがらい」っていう表現を初めて聞きました。
醤油味が苦手っていうのもあるんですね。
なんとなく味噌が嫌いはありそうですが、
意外でした。(^_^)
7年って長いようですけどあっというまですか???(ちなみにまりみる夫婦は結婚して3年半です)ところで醤油ですが味見してみたいですどんな味なんでしょうかね興味深深です
母親が健康フリークだったので調味料と野菜には少しだけこだわってます無農薬野菜・無農薬米・天日荒塩・三温糖・天日塩の醤油をつかっていますが
生協だとわりとリーズナブルな値段で買うことができて重宝してます。(宅配してくれるしね)
でも懲りすぎるときりがないので予算内で買ってます。
お祝いの言葉、ありがとうございます。
気が付くと7年も経ってましたが、まあ
色々ありましたねぇ。(^_^;)
醤油の方は、全くどこのメーカーかは
分からないんです。(関東だそうですが。)
かーなり高価だそうで、調味料に
こだわらない私は買うはずがないんで
それを根ほり葉ほり聞く訳にも行かず・・・。
もし、大阪のこのお店に行かれるんでしたら、
お店はご紹介できますが。
好奇心だけ刺激して申し訳ないです。
蔵元に先に原料費を払って「作ってもらう」
ような醤油ってのが私としては凄いと
思ったんでネタにさせて貰いました。
どうかご勘弁下さいね。