2004年08月28日

「吉田バー」に行きました

昨日は、1軒目にバー花本に行きました。

2軒目には久しぶりに花本さんが修業を積んだ本家である「吉田バー」へ行きました。

店に入ったのが6時過ぎやったと思います。他のお客さんは居ませんでした。

吉田バーの開店は4時で、その時間帯は何十年も通ってるような年輩の常連客が多かったと思います。

常連さんが入ってくると、先代のマスターが決まった飲み物を作りスッとその人の前に差し出すなんていう場面を何度も見ました。時には飲み物以外に新聞が差し出される人もいました。

そして、マスターと何気ない世間話が始まるんですが、なんともいえん落ち着いた空気があって、私はいつも小さくなりながら絵のようなその場面を眺めてました。


昨日、お店に入ると正面に、女性のバーテンドレスが立ってはりました。失礼ながらそれなりに年配の女性でした。先代マスターの娘さんでしょうか。

脇には男性のバーテンダーが一人。先代のマスターが亡くなってから1度だけ行った時とは違う人でした。

まず一杯目は、ジントニック。

そうそう吉田バーは、老舗のバーですが店内にテレビがあります。昨日はオリンピックが流れてました。

お酒を作るのはバーテンドレスの方でした。

ジンにトニックを注いでからえらく混ぜはったんで、うん?って思いながら見てました。
実際に飲みながら、薄く切られたライムに目をやると、切り口が黄色く変色してました。カットしてから時間が経ってるんでしょうか。

若い男性のバーテンダーさんは、どことなく雰囲気がだらしなくカウンターの中で立っている(まっている)ことが出来ないようでした。

見るとはなしに見てると、鼻の当たりに手を持って行ったり、髪の毛を触ったり。
カウンター内では、普通清潔感をキープするために、髪の毛に手をやるのは御法度ではないんでしょうか。

学生時代にバイトした、カジュアルなカフェでもそれは最初に注意されたくらいですが・・・。

吉田バーでは今時珍しい塩豆を置いてたと思ったんでメニューをチェック。そこにはなかったんでいったん諦めました。

少しして常連らしい年配の男性が入ってくると、なにも言わずに、ビール、新聞、アーモンド、塩豆が出されました。

それで、塩豆を置いてることが分かったんで塩豆を注文しました。

以前はたしか突き出しで塩豆が出てたと思うんですが、なんで今回は出なかったんでしょう。突き出しを廃止にしたんでしょうか、それとも私がバーの雰囲気に合わず、敬遠されたんでしょうか。

もっと浮いてただろう15年位前に行っても、客によって差を付けた対応はありませんでした。まさか突き出しを忘れたなんてことはないと思いますが。

出てきた塩豆を食べて、ビックリ。塩豆が湿気ってました。
塩豆は乾燥してて、カリッとしたのが持ち味やのに湿ってるとは。

客に湿ったモン出してたら、”乾きモン”じゃあないですよね。
ていうか、吉田バーでそんなもんが出たのはショックでした。

塩豆は2,3粒食べて、すぐに脇にどけてそのままにしました。
わざわざ注文した客が、そんな残し方をしたら普通なら気づくと思いますが、気づいたんでしょうか。

2杯目はギムレットを注文しました。

吉田バーでギムレット初めて注文したんですが、グラスにクラッシュアイスを入れて、シェークしたお酒と炭酸で満たすスタイルでした。

初めて飲むタイプのギムレットでしたが、これは美味しかったです。

結局、ジントニとギムレット2杯で店を出ましたが、これで勘定は2900円でした。

今まで吉田バーに行った時は、店の持ってる雰囲気を堪能したんで値段を意識したことがありませんでした。

でも、今回は初めて高いと感じました。

自分が背伸びをして酒を飲んだ時代の象徴のような「吉田バー」にそんな風に感じたのはすごく寂しいことです。

もう行くことはないと思います。


posted by えて吉 at 19:09| 大阪 ☀| Comment(8) | TrackBack(0) | アルコール全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
思い出の店が消えるっちゅうのは、ちょっち悲しい話やね。  でも、ま、背伸びしてた自分も、もう、背伸びせんでええくらいまで成長してしまったっちゅうことでしょう(笑)。
Posted by じゃじゃまる at 2004年08月30日 03:27
じゃじゃまるさんへ

個人の力量やキャラクターが大きな部分を
占める仕事だけに、継承って難しいんでしょう。

成長したかは別にしても歳はだいぶ
取ってしまいましたね。(^_^;)
Posted by えて吉 at 2004年08月30日 10:24
はじめまして。
先代店主の孫です。

突然のコメント、とてもためらいましたが
お客様の正直な感想というのは接客業において非常に
大切なものだと思います。
とは言いながらもこの記事を読んだ瞬間、寒気
にも似たショックと悲しみを感じたのは事実です。
今書きながらも、このコメントを投稿してよい
のか自問自答していますが、わたくしの独断で、
「書き込む」ボタンを押そうと思います。

吉田バーに一度でも来店してくださり、雰囲気を
楽しんでくださったことは、いち孫として非常に
嬉しく、本当にありがたい気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。

現在私は店の経営には関わっておりませんが、この
記事を読んだことを無駄にはしたくないと強く
感じております。

突然すみませんでした。失礼いたします。

また、このこととは別に、おいしそうなもの満載の
ブログでらっしゃるのでコメントをつけることが
あるかもしれません!そのときは宜しくお願いしますね。
Posted by 孫 at 2005年04月15日 19:50
孫さんへ

私が憧れを持っていたマスターのお孫さんから
コメント頂けたことに驚きました。

コメントを読ませて頂いて確かに酷なことを
書いたかとは、思います。

ただ、私にとっては先代のいらっしゃった吉田バーは
「憧れ」、「薫陶」、「青春」、などというキーワードが
並ぶほど、特別の存在でした。

なので単純に、有名どころを非難して喜んでるとは思って頂きたくはないです。

思い入れがあるから吉田バーにだけは普通より
批判も弱まりがちだと思います。

それでも敢えて、この記事を上げたのは事実です。

世間では、私が書いた以上に酷い評価もあるようです。

もし、お孫さんとして私が感じた違和感にさらなる
ご興味があるようでしたら、個別にメールをお送り下さい。

イチ客(ファン)として正直な意見はお伝えしますので。
 *実際にお会いしても結構です。

Posted by えて吉 at 2005年04月15日 21:53
初めまして。突然の訪問失礼致します。

私は吉田バーが好きで、通っています。
えて吉さまよりも、きっとずっと若い20代です。
お金をためて、月に1、2度行くのが精一杯ですが、それがとてもとても楽しみで。
私の想像ですが、えて吉さまも若い頃は私と同じように楽しみに通われたかと思います。

今では女性のバーテンダーさんが、1人できりもりされています。酔っぱらった突然の恐い客にも、1人で立ち向かってらっしゃいます。大変な事だと思います。大切なお店を必死で守っておられます。
私は何年も通っている客ではありません。常連でもありません。月に1、2度しか行けません。ですが、すぐに名前、好みのカクテル、おつまみの好き嫌い、前回飲んだものを憶えてらっしゃいました。常連客の方も紳士で感じが良く、お酒とお店を愛している事が伝わってくる本当に心地良い店です。

えて吉さま、ネットで、お店のこの事を指摘されるのは決して悪い事だと思いません。
ですが、どうしていちファンと言われるなら、直接上記の疑問をその場で聞かなかったのですか?伝えなかったのですか?もう行かないからココで書いて晴らしてるんですか?先代の頃のお話、カウンターでそのことを話されたら喜ばれたのでは?昔話しに花が咲いたのでは?楽しめたのでは?
それが本当に、とてもとても残念です。

若い者が偉そうに書込みし、失礼しました。
Posted by 春 at 2005年05月06日 21:30
春さんへ

はじめまして。

> 私は吉田バーが好きで、通っています。

 今の吉田バーが好きな方には、気分の悪い記事だったのかもしれませんね。

 吉田バーについては、私にとって特別な場所でした。

 それが大きく様変わりしたのを実際に体験して残念な内容ですが正直に個人的に感じたことを書きました。

> 直接上記の疑問をその場で聞かなかったのですか?

 直接であれば、当代の方にはあまりにキツイ内容に
 なったと思います。

 店に感じた不満を伝えるかどうか、また伝えるとして
どう伝えるかは各人にやり方があるでしょう。

 伝える親切、伝えない親切。



極端なことを言うと、先代が亡くなられた時に店を閉めて
はったら、自分にとってはええ想い出のままやったと思います。

あくまでも、「個人的」にですよ。

しかし、そんなことをお店に希望もしませんし、伝えません。

私の拙い文章では伝わっていないのでしょうが、
この文章は色んな想いがこもっています。

私は気にいらん店については、正直にそう書きます。
誹謗中傷ではなく、客としてまともな批判という意味でですが。

でも、この記事だけは批判とかをするっていうより、
ずっとずっとプライベートな気持ちを書いてます。

当然、今の吉田バーに行く人を否定する気もないですし、良さもあるこでしょう。

私は、誰がなんて言おうと、自分に取ってええモンはええと信じる方です。

だから、春さんは、春さんなりに吉田バーのことを大事にしてください。


Posted by えて吉 at 2005年05月06日 22:06
御返信ありがとうございました。
えて吉さまのお気持ち解りました。
最後の文章を読んで、私の気持ちもわかって頂けたと思っています。
そして、ここに書込んだのは、ファンとして上記のお孫さまにも読んで頂きたかったからです。
お邪魔しました。
Posted by 春 at 2005年05月06日 23:10
春さんへ

意見の違いについてとりあえずご理解いただき
ありがとうございます。
Posted by えて吉 at 2005年05月06日 23:17
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