飛行機の飛び立つのが3時頃で、ホテルのチェックアウトが12時となれば市内で朝メシを食べる余裕は充分あります。
そこで、老舗→庶民→高級と来た飲茶巡りの最後は「格安」をキーワードに攻めることに。
手元にあるエッセイとガイドの中間のような香港本に取り上げられてたのを参考にしました。
貧乏旅行の若い衆でも安いと感じる早朝飲茶に挑戦です。
向かったのは九龍公園のすぐ北側にあるBPインターナショナルハウス(龍堡國際迎賓館)。
格安の飲茶は食べるけど、時間は有効活用するために行きはタクをシバきました。
1階(グランドフロア)に想像以上に立派なレストランの入り口がありました。
ほんまに安いんか?と思いながら地下へ降りると、いきなり結婚式会場のようにだだっ広い店内でした。
蓮香楼とは雰囲気は全く違いますが、地元っぽい人でよう流行ってました。
テーブルでトランプやってるグループがいたりここもかなり庶民向け。
早朝飲茶といいながらも、店に着いたのは10時頃やったかと。
他の店でも同じシステムのところがあるようですが、飲茶の点心の値段を時間ごとに変えてるんです。
この店の場合、朝の7時〜11時と2時〜4時半がサービスタイム。
11時〜2時の飲茶のゴールデンタイム?と値段を較べるとこんな感じ。
小點 12元→7.8元
中點 14元→9.8元
大點 17元→11.8元
特點 20元→13元
頂點 28元→16元
早起きは三文の得ってヤツですわね。
ただし、ヨソの店もそうですが、料理の種類が多いのはゴールデンタイム。
朝と昼過ぎはメニューが減るとこも多いようです。
この店も、メニューに”10時から3時”、”11時〜”と書かれてる料理がありました。
あんまり早いと基本メニュー中心になるって訳ですね。
私らが食べたのはこんなんです。
・蒜香見菜餃(←正しくは”見”の上にクサ冠) 9.8元
・鼓椒蒸鳳爪 7.8元
・焼いた肉まんみたいなもの(料理名不明) ?
・南翔小龍飽 6.8元
左上はニラ餃子やと思います。3文字目の”草冠に見”の字の意味が分かりません。
検索してみるとニラ餃子のことは一般的には”韮菜餃”と書くことが多いようです。
皮は透明感はあるけどちょいと分厚めでした。味は美味しかったです。
2番目の鳳爪は中華ではおなじみの鶏の爪。いわゆる”もみじ”です。
今回は食べてなかったんで定番を押さえてみようとオーダー。
甘辛い味付けでなかなか美味かったです。
嫁さんからは、
「これやったら出来るハズや」「アンタ、うちに帰ったら再現して」
なんてことを一方的に言われました。(^ ^;)
3つ目の鉄鍋で焼いたおやきのようなヤツはなぜかメニューを書き忘れ。
私はあんまり豚まん系は食べないんですが、嫁さんはこいつが気に入ったって言うてました。
小龍包は前日に蟹入りの美味いヤツを食べてたんで、フツーに感じました。
とはいえ、こいつは5つで6.8元、あっちは二つで44元。
較べてやるとコイツが可哀想ですわね。値段から考えると充分美味いんですから。
あと一品は飯にするか麺にするか悩みました。
近くのテーブルには土鍋からご飯モノを食べてるじぃちゃんがおって、かなり惹かれましたがあんまり待つのもイヤでした。
そこで漢字からはどんな料理か分からん麺があったので、冒険してそいつをオーダー。
出てきたのは、こんな麺類です。
胡麻とかピーナツのような濃厚な味でした。
”四川〜〜麺”って書かれてましたが、読めませんでした。(^ ^;)
先ほどわざわざ手書き入力で漢字を捜してみました。
その字は、”擔”、「惨憺たるありさま」の”憺”とは偏が違いました。
でも、読み方は同じ”タン”。そして異体字として担の文字。
そうです、分からんと挑戦したのは、お馴染みの坦々麺(タンタンメン)でした。
でも”擔擔麺”って書かれたら、なんかちゃう料理やと思いませんか?
表面のツルッとした麺で、日本にもありそうな麺やなぁとか、色々いいながら食べてたのに、タンタン麺やっとは。
いやー、お恥ずかしいかぎりです。(^ ^;)
この5品食べて、お勘定は64元。2人で1000円ほどやからやっぱりかなり安いですよね。
私はここの飲茶がかなり気に入りました。
まず地元の普段着のおっちゃん、オバチャン、じいちゃん、ばあちゃんが多いこと。
北京系らしい料理があったり他で見なかった(気がする)メニューがあること。
せっかくなんで記念にメニューを貼っておきます。
こっちは、通常メニューのようです。
料理名の下の大中小などで値段が決まってます。
けっこう種類が多くてじっくり見てると食べてみたい何か分からん料理も多いです。
もう一枚は、早朝サービスってことでしょうか。
飯モン(焼昧飯)やったら12〜16元でありますね。200円前後で朝メシが済むかもしれませんね。
結局香港では飲茶を4種類の店で楽しみましたが、私の評価は
蓮香楼(木婁)>漢寶皇宮酒楼(木婁)>陸羽茶室>福臨門魚翅海鮮酒家
の順です。
蓮香楼が頭一つ飛び出してて、漢寶と陸羽はちょぼちょぼ。福臨門は2度目はないかなと。
ところが同じモンを食べた嫁さんは、評価がえらく違うのがおもろいトコです。
蓮香楼(木婁)>福臨門魚翅海鮮酒家>陸羽茶室>漢寶皇宮酒楼(木婁)
私の場合は、旅先らしさ、コストパフォーマンスっていう2点で福臨門の評価低いですが、嫁さんはその手の発想がないからかもしれませんね。
<参考>
・「漢寶皇宮酒樓(Honpo Palace Restaurant)」
住所:尖沙咀柯士甸道8号
電話:2736−8800
営業:7:00AM〜16:30(←飲茶の営業)
定休:不明
お店の最寄りは佐敦駅ですが、帰りはタクを使わずにブラブラと彌敦道を歩きました。
そして宿で最後のシャワーを浴びて、チェックアウト。
空港への電車が出る駅までシャトルバスで行きましたが思ったより時間が掛かりました。
回るホテルは少なかったんですが、一方通行の関係などで同じトコをグルグル。
かなり余裕をもってホテルを出て良かったですわ。
九龍駅で飛行機のチェックインが出来たのはラッキーでした。
重い荷物は預けられるし、駅はガラガラで手続きが早いし。
空港についてカウンターの近くを通ると、えらい行列で先に手続きして良かったなぁと思いました。
飛行機が飛ぶのは3時頃やったんで、空港で最後にちょいと摘もうかと言うことになりました。
ランチタイムのせいでかなり混雑してましたが、少し待って席へ。
ランチタイムと言うことは、当然飲茶タイム。
軽く食べるにはちょうどええかと、これが正真正銘最終の飲茶。
「美心閣」というレストランで大きなテラスのようなところに席があるので、天井が高く開放的でした。
自然な光で明るいせいか、あとで写真を見るとここで撮った料理が一番高級そうに見えたのが皮肉なモンです。
こんなモンを食べました。
・北菰棉花鶏 28元
・蒜茸蒸鮮[魚尤] 28元
・茘茸酥芋角 18元
・肉絲炒麺 88元
左上は、とりあえず鶏でなんか分からんモンをチョイス。
蓮香楼の記事で、得体のわからんフワフワしたもんを食べたと書きました。
なんとなく薄揚げっぽいとかいてましたが、今回の料理にも似たようなヤツが入ってました。
今、持って帰ってきたメニューをよく見ると英語で訳がついてました。
それによると「北菰棉花鶏」は英語では”Chicken Fish Maw & Mushroom”となってます。
Mawってのが分からんかったので辞典を引くと、”胃”のことでした。
どうやら魚の胃やったようです。
右上は、イカです。中国語では「魚尤」と書くようですが、イカを食べてなかったので注文してみました。
これは日本でも食べられそうなすごく食べやすい料理でした。ちょっとフツー過ぎて残念です。
左下は嫁さんが狙ってと言うタロイモのコロッケ。中に具が入ってて美味かったです。
右下の揚げ麺のあんかけは、予想とえらく外れました。
日本でも”焼きそば”という名前でこの手のヤツが出てくることがありますね。
味付けもシンプルで旨いんですが、これまたフツー過ぎて残念でした。
フツーや思ってしまう料理が2品もありましたが、ちゃんとオモロイのもありました。
それがコイツです。
京都炸醤ローメン 48元です。
ちょいと魚っっぽいニオイがして美味かったです。
中身がよく分からんのですが、スルメをふやかしたモンちゃうか?と思った細い物体が入ってました。
朝の飲茶ではビールを飲んでなかったので、この時はビールを頼んでゆっくりと。
ちなみにお会計は385元とちょいと摘んだにしては、ええ金額でした。
レストランでゆっくりしすぎて時間がかなり押し気味になってしまいました。(^ ^;)
なんぞお土産にお菓子でも買おうと思ってたのに、出発ゲートについたらすぐ搭乗が始まるほどでした。
嫁さんが予定してた土産は一部買い漏らしましたが、最後までキッチリ、ガッツリ食べられて大満足でした。
私としては嫁さんの買いモンを待つより、ゆっくり飲み食いできてありがたかったですわ。
*決して、ワザとゆっくりしたんやないですよ。
というわけで、延々と続けてきた香港ネタはこれでほぼ終了です。
あとはちょこちょこと雑感程度を書くかもしれませんが飲み食いはだいたい網羅しました。
ビールを飲んだパブ1軒と嫁さんが買い食いした甘いモノ、一番美味かったジントニ等を省略した程度でしょう。
振り返ってみると、我ながらよう飲み食いしました。
4泊5日としては、まずまず色んな食べ方が出来たかと思います。
とはいえ、まだまだ食べたかったモノがあるんで、今すぐにでも再訪したい気分です。
できたら次はあと2人ほどメンバーを集めて行きたいものです。
ながらく旅ネタを続けましたが、おつきあい頂いた方、ありがとうございます。
旅ネタに興味なかった方は、ゴメンなさい。これで平常ネタに戻りますのでお許しを。
<後日追記>
*香港旅行の記事の目次になるページを作りました。
他の記事にご興味のある方は、コチラをご覧下さい。
僕が香港に行った時は時間が無かったのでここまで色々試すことができず、ほんとにうらやましいです。
メニュー109番の「南乳温公なんちゃら」ってなんなんかなあ。
さっぱり想像つかんです。
改めて思ったのは、やっぱり迷路のような飲茶メニューをさまようのは楽しいなあと。
それと、絶対にもう少し人数が多いほうがいいですよね。
> 僕が香港に行った時は時間が無かったのでここまで色々試すことができず、ほんとにうらやましいです。
我ながらよう食べたと思いますわ。
香港でやったのは飲み食い以外はその間の休憩だけって感じですからね。
団体で行ってはるとこんなムチャは出来なかったでしょうね。
> メニュー109番の「南乳温公なんちゃら」ってなんなんかなあ。
なんでしょうねぇ。最後の「保の下に火」は土鍋料理によく使ってる字の気がします。
そこのコーナーはコックオススメのランチかなんかでしょうか・・・。速いって字がヒントかなぁ。
いやー、分からん料理ばっかりですわ。
分かったつもりでも勘違いしてそうですし。
> 改めて思ったのは、やっぱり迷路のような飲茶メニューをさまようのは楽しいなあと。
ほんま同感です。なんやろうと思いながらの注文は楽しいですよね。
> それと、絶対にもう少し人数が多いほうがいいですよね。
けっこう食べてるって突っ込まれそうですが、
2人じゃやっぱり種類を多くは食べられませんでした。