どこがええかとガイドブックに目を通すと宿のすぐ近くにあった「鴻星海鮮酒家」も載ってました。
その見出しに”リーズナブルに海鮮料理を”と書かれてるのがええなぁと。
それに加えて店の一番のウリが”オコゼ”というにも惹かれました。
オコゼって日本では美味い魚やと思ってて、あれば食べたくなりますが、中華では未経験。
オコゼ専門って言われるだけにいっぺん試してみるのもええかもと。
ガイドを見てこんな情報を得たから行く気になりましたが、町歩きで見かけただけやったら入ってないと思います。
というのが香港に11店だかあるこのレストランのうち尖沙咀店は、九龍地区の大通りネイザンロード(彌敦道)に面してるんです。
観光地で大通りに面してるシーフードレストランって、いかにもボッタくりなイメージがあります。
大通り、日本語メニューあり、シーフード、ってのは、私の中では3大NGワード。
普通やったら警戒して入れへんのですが、店舗数がかなりあって香港政府観光局主催の美食コンクールで賞をとってるそうです。
もちろん”賞”ってのも単純に信用は出来ませんが・・・。
行ってみてヤバそうやったら一番安いヤツとビールで退散しようと決めてから出かけました。
ビールを舐めながらじっくりとオーダーを検討。
ここの名物”オコゼ”は、時価。最後の夜やし少々弾けてもええかと値段を聞いてみることに。
ガイドブックによるオニダルマオコゼの白身の炒め物、頭の蒸し物、骨のスープをセットにしたヤツがお勧め。
そいつにしようと思ってフロアのお兄ちゃんに相談。
すると意外なことに「2人やと多すぎるから辞めとき」との返事が。
日本人やと分かると、勝手にジャスミン茶を出して、アワビにフカヒレを押しつけてボッタくるのかと思ってただけに好感が持てました。
そうそう引っ張りすぎて書き忘れるとこでしたが、オコゼってのが中国語では”石頭魚”というそうなんです。
この”スーパースター・シーフード・レストラン(鴻星海鮮酒家)”での対応が融通効かず、プンプンと怒ってるってな内容ではないですよ。
*この店の英語表記はなんか美味しそうに思えないです・・・。
ちなみに多すぎると言われたオコゼのセットの料理名は”石頭三昧”でした。
お兄ちゃんの話では、3種類に料理しようと思うとかなりサイズのデカイヤツにせなアカンと。
で、デカイヤツやと2人には多すぎるって言うてくれたわけです。
「ほんじゃ、オコゼで何がオススメ?」って聞くと、蒸しモン単品にしとけと。
素直にそのアドバイスに従うことに。
その他にもいくつか注文して、最終日のディナーがスタート。
6〜9月だけの料理「黄油蟹小龍包」。
1つ28元が割り引きで22元、けっこう高価ですよね。
オコゼを言うたんで”黄油蟹”自体は我慢。
オコゼ専門店ということでしたが、この時は季節限定の黄油蟹の方に力入れてる感じでした。
厨房の入り口に実演コーナーを設けて料理人さんがその場で小龍包を包んでました。
中華料理でカニといえば、秋の上海ガニが浮かぶ程度ですが、この蟹も季節モンで珍重されるんでしょうかね。
一口囓ると、ビックリするほどスープがたっぷりでした。
嫁さんはいきなり囓ってボトボトこぼしてました。
蟹ミソの旨みやと思うんですが、ええ風味で高いと思った値段も値打ちがありました。
この日はせっかくの美味い食いモンやから、ビール以外を飲みたいなぁと。
紹興酒って気分でもなく、白ワインやと当たり外れがあるかなぁと。
泡やったらハズレが少ないかなぁとチョイス。
オーストラリアのスパークリングワインでした。
ボトルで190元やから、約3000円。
手頃で料理とケンカもせずええ選択でした。
「芙蓉鮑魚絲」108元。
アワビもたまには味わっておこうと選びました。
”絲”って料理法は、細切りやから安いやろうと想像。
日本語の説明では”千切り鮑の卵白仕立て”となってました。なんとなく泡立てた卵白のようなモンを想像してました。
出てきたのは予想とは違って、白身をそのまま炒めたようなモノ。
”ふんわり”というより、ゆで卵の白身みたいな感じでした。
予想とは違ったけどアッサリした味付けでまずまずでしたよ。
続いて登場したのが名物の「石頭」。
正確な料理名は分かりませんが、値段的には300元ほど。
オコゼは日本でも高級魚ですが、やっぱりそれなりの値段です。
蒸された身はかなりプリッとして歯応えがしっかりありました。
淡泊白身に、油と醤油系の味付け。美味しかったと言えば、美味しかったです。
ただ、中華式で食べ慣れてないこともあって、この金額を払ってもう一回食べたいかと言うと微妙です。(^ ^;)
おんなじオコゼを食べるなら、日本で薄造りや唐揚げで食べたらええかなというのが正直な感想です。
もちろん初めての料理が食べられたんで、まったく文句も後悔もないですよ。
骨っぽい魚だけに、アラをしゃぶるようにして食べるのはやっぱり楽しいですし、大喜びで食べてましたから。
”三昧”は断念したので、蒸し物と別にオコゼのスープを。
「石頭魚羹」は、リーズナブルな35元で量もたっぷり。
”湯”もスープを意味すると思うんですが、”羹”もスープ料理に使われてる気がしました。
この料理を注文してから、なんどか違う人から「ホンマに一人前でええのか?」ってな雰囲気のことを言われました。
「ごっつぅ量が少なくて1人前だけ頼むのがオカシイのかなぁ?」なんてことを嫁さんと話し合ってました。
でも出てきたスープは2人で充分楽しめるくらいたっぷり。こんなん2人前も言うたら多すぎやったよなぁと意見一致。
真相は不明ですが、なんで何遍も聞かれたんでしょうね。
美味しいスープでコイツはコストパフォーマンスがええなぁと思いました。
「家常遼参」98元。
ナマコの煮込み?料理です。
日本の中華料理屋でもなんどか食べてるので注文してみました。
日本でなんどか食べた記憶はあったもののどんな味だったかは記憶なし。
せやから較べようないんですが、出てきた料理はえらく淡泊でした。
味付けが薄めで、ナマコ自体にあんまり味が付いてません。
そのうえナマコは歯応えもなく、目をつぶって食べると何を食べてるか分からん感じ。
こんな印象の薄い料理やったかなぁというのが感想ですね。
この食事で支払いは980元。日本円で15000円ってトコでしょうか。
海鮮にチャレンジしたかったので、文句はないですが全体のコストパフォーマンスはあんまり良くはなかったですね。
店のにぃちゃんの対応が良かったおかげで、そんなに悪い印象はないです。
気分良く食事をするってのがやっぱり重要ですからね。
この店は飲茶のガイドにも載ってました。可愛いらしい動物点心なんかで有名やそうです。
<参考>
・「鴻星海鮮酒家(Super Star Seafood Restaurant)」尖沙咀店
住所:尖沙咀彌敦道83−97華源大厦1F
電話:2366−0878
営業:10:30AM〜24:00
定休:無休
晩メシの後は、一杯飲みに行くことに。
ペニンシュラの上の「フェリックス」と迷った末に、ペニンシュラは「ザ・バー」の方に行ったので今回はパス。
現地からアップした記事のコメントで、香港在住のKeiさんから教えて貰ったトコに行きました。
場所は尖沙咀のDFSの向かいにあるOne Pekinというビル。
その上にある「アクアローマ」というイタリアンレストランのバーへ。
行ってみると予想とは全く違ってえらくオサレーなお店。
レストランっていうより、クラブ?みたいな店内でバーへ行くには秘密の扉みたいなトコを通りました。
これまた予想してなかったんですが夜景もしっかり楽しめる箱でした。
嫁さんは夜景に喜んでましたが私の方はもっぱらカウンターの中のスタッフに注目。
こんな雰囲気の店内で、かっちょ良かったですわ。
バー自体は、フレア系っていうのかアメリカンなスタイルでカクテル類は全部?ボストンシェーカーで作ってました。
炭酸やジュース類はノズルから出してたんですがここのジントニは意外と美味かったですわ。
普通はガンで注ぐと炭酸がショボいんですが香港ではなぜかボトルのトニックよりマシでした。
ビルの上の方にあるし、えらくオサレーな店、自分らだけやったら来ることなかったのでオススメしてもらえて良かったですわ。
ここでは2人でマルガリータ、ジントニ、ウィスキーソーダ、ビールを飲んで390元。
カッコええとこやからもっと取られるかと思ったんですが、比較的こなれて金額でした。
旅行の最後に毛色のちゃう店に行けて嫁さんともどもかなりご機嫌でした。
<参考>
・「Aqua」
住所:尖沙咀北京道1号29−30F
電話:3427−2288
営業:12:00〜14:30、18:00〜22:45
定休:無休
<後日追記>
*香港旅行の記事の目次になるページを作りました。
他の記事にご興味のある方は、コチラをご覧下さい。