2004年11月18日

天王寺の「明治屋」で昼酒

餃子を2人前だけでは、昼メシになるわけもなくどうしようか考えてました。先に少し用事をしてから、ふと久々に明治屋に行こうという気になりました。

大阪の人(飲兵衛)やったらほとんどの人が名前くらいは、聞いてるんじゃないでしょうか。

かなり有名な老舗の居酒屋さんです。

雑誌やらエッセイみたいなもんにもぎょうさん取り上げられてるんじゃないでしょうか。
7〜8年位前に初めて入ってから、ごくたまに行ってます。
まだ全部で数回って程度ですが。

店は確か1時からの営業やと思います。

私が入ったのは1時半頃でしょうか。先客はありませんでした。

「お酒を燗でお願いします。」

ここで”お酒”と言うと杉樽に入ったヤツを出してくれます。地酒なんかもありますが、杉の香りが移った日本酒の風味がありがたいんで、たいてい”お酒”とだけ注文します。
昔ながらの燗つけ器で温めたお酒を、最初の一杯だけ店の人が杯に注いでくれます。

まずはスッと盃を口に運び、日本酒を流し込んで、一呼吸。

「湯豆腐をお願いします。」

カウンターの中の入り口に近い隅に大きな湯が張られて、静かに豆腐が出番を待ってます。
そいつをドンブリに盛り、余分な水を切り、とろろ昆布をのせてダシをはってから出してくれます。

この湯豆腐も有名なんでしょうか。まあたいがいの人が、湯豆腐を頼むって感じです。


明治屋の昼酒外の明るさが模様の入ったガラス越しに入ってきます。

ここで飲む昼間の酒は、昼酒の最上級やと思います。



明治屋の昼間は、老舗バーの開店直後のような雰囲気があります。

店の空気は清潔で、ピリッとしてて、引き戸一枚隔てただけで、別世界になります。

飲み屋、居酒屋って言葉で連想する雑然さは欠片もなくひたすら静かです。

夜はかなり普通の居酒屋っぽいんですが、現役の堅気世代がこない昼間は全く別ですね。
肩の力は抜きながらも、背筋をじゃっかん伸ばし目にして酒を口に運びました。





湯豆腐だけでは寂しいんで、他にもアテを何品か食べました。

ただ、場の雰囲気で、なんとなく料理をたくさん並べるのは憚られました。
多くてもカウンターに2皿までしか並べないようにしながら、1皿終わったら次をいうって感じで飲み食いを進めました。

お酒(370円)と湯豆腐(370円)のあとは、白子(450円)、海老芋煮(450円)、コロッケ(350円)なんかを食べました。

お酒は最初の1合の後、2杯お代わりをして、コロッケの時に、黒ビール(380円)を一本。最後に常連さんに勧めてはった”梅の宿 しぼりたて一番汲み”という奈良のお酒(450円)を一杯。

しめて3560円。

もともと良心的な値段で飲めるって意識はありましたが、昨日はちょいと感動でした。

しっかり飲んで、食べて、特別の雰囲気を楽しんでこの値段は安いですわ。

老舗のバーで、同じ感覚で飲んでたら倍でききませんし。


それにしても、昨日はよっぽど調子が良かったんでしょう、酔うこともなく4合のお酒とビールが収まりました。

気持ちの中でやや背筋を伸ばすような飲み方をすると変に酒が回らないですね。

一人で1時間半くらい店におったんじゃないでしょうか。

ただ酒を飲むっていうのとは違う、味わいのある場に身を置いてるのが気持ちよかったですね。

途中お客さんが切れたときに中年くらいの店の人に話しかけました。

プレミアムが付く芋焼酎「佐藤」が、500円。手に入りにくい泡盛の「春雨」も500円。

その辺のことをちょっと振ってみると、大将の方針で極力値段を抑えてるとのことでした。佐藤は月に十数本だけは定期的に入れてくれる酒屋があるとのことでした。

せっかく行った明治屋で焼酎を飲んでもしゃあないと思ったんで頼みませんでしたが、そういう値付けの”まっとう”さもええ印象を与えてくれました。

このお店は結婚前からモチロン知ってました。

でもガキには敷居が高く、初めて入ったのは20代半ばでした。

それからまだ数回しか行ってないんですが、なんでやと思います?


明治屋は”ヤバイ”んですよ、私にとっては。

結婚前から天王寺はチャリンコですぐの場所。繁華街っていうより、近所の駅前って感じでした。

結婚して阿倍野に住むと、さらに気持ち的にも、物理的にも近くなりました。

そこに白黒映画に出てくるような時代の日本を感じさせてくれる極上の”場”。

こんなん、毎日でも通いたくなりますわ。通って出来たら顔くらい覚えて貰おうなんて気になる店です。

せやからこそ、極力行かんことにしてるんです。

ほんまは軽く飲んでスッと店を出るのがスマートなんでしょうが、次行くのはずっと先になるんで、けっこう長居してしまいました。



天王寺に”ぜひ”って勧められる店は少ないですが、明治屋はぜひ行ってみてください。
行くんならお勤めの方も、ぜひ休暇を取って昼間に行ってみてください。それだけの価値はありますわ。

そして一人でゆっくり飲むのが一番空気を感じられてええと思います。
 (一人は、ちょっと女の人にはツライかもしれませんが・・・。)
 

<参考>
*明治屋

住所:大阪府大阪市阿倍野区阿部野筋2−5−4
電話:06−6641−5258
営業:1:00PM〜10:00PM 
定休:日祝

天王寺からチンチン電車の走る阿倍野筋を南に向いて右側を歩いた所です。
阿倍野ベルタの少し手前です。天王寺駅から歩いて5分くらいでしょうか。






posted by えて吉 at 20:30| 大阪 ☔| Comment(5) | TrackBack(0) | アルコール全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なかなか、落ち着けそうなお店ですね。
えて吉さんのブログ読んでたらなんか、行きたくなってきました。^^
Posted by キウイ at 2004年11月18日 20:36
キウイさんへ

コメントありがとうございます。

私のブッサイクな文章では魅力が
伝わらないですが、お勧めですよ。

天王寺の美術館に来られてたのなら
ついでに行けましたね。次回はどうぞ。
Posted by えて吉 at 2004年11月18日 21:44
旦那は存在は知ってたようですが、私は何度も前を通っているのに記憶にありません。
斜め向かいの嶋屋はよく知っているんですけどW
Posted by kco at 2004年11月18日 22:58
kcoさんへ

今は、周りが地上げされてぽつんと
一軒だけ建ってて目立ってますよ。

近場の店って意外と気づいてなかったり
しますよね。

嶋屋は、私にはあんまり縁がないですが
嫁さんはたまにつかってます。
Posted by えて吉 at 2004年11月19日 08:14
いい店だけに、あの店員たちの横柄さがざんねんです。
Posted by ma at 2007年03月12日 02:10
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